【業界別】コールセンターの繁忙期!ピークを乗り越える増員以外の対策と業務効率化のポイント

作成日:2026年8月14日 更新日:2026年8月14日

コールセンターの繁忙期における問い合わせ増加と、在宅対応やAI活用による業務効率化を表したイラスト

「コールセンターで繁忙期の顧客対応が追いつかない」

「繁忙期を乗りきるための具体的な対策を知りたい」


新年度や年末年始、セール、料金改定、災害発生時など、コールセンターでは特定の時期に問い合わせが集中することがあります。


十分な対策を行わないまま繁忙期を迎えると、応答率の低下やオペレータの負担増加につながりかねません。


本記事では、業界別の繁忙期と、増員だけに頼らず安定した運営を目指すための対策を解説します。

コールセンターの繁忙期はいつ?業界別のピーク時期

コールセンターの繁忙期とは、特定の時期やイベントにともない、顧客からの問い合わせ電話の件数(呼数)が一時的に急増する期間を指します。繁忙期には入電が集中するため、事前に入電のピーク時期や傾向を把握し、対策を講じることが重要です。


コールセンターの繁忙期は、業界だけでなく、企業のサービス内容やキャンペーン、地域によっても異なります。代表的な例は以下のとおりです。

業界・窓口 繁忙期の例 問い合わせの例

EC・通販

セール時、年末商戦、広告出稿後

注文確認、配送状況、返品・交換、在庫確認

自治体

3~4月(引っ越し・年度替わり)、制度開始・改正時

転入・転出手続き、税金、国民健康保険、給付金申請

電力・ガス

2~4月(引っ越しシーズン)、災害発生時

開栓・閉栓(使用開始・停止)、料金確認、停電・供給障害

旅行・交通

大型連休前、悪天候・災害発生時

予約・変更、運休・欠航情報、キャンセル・払い戻し

金融・決済

引き落とし・支払日前後、制度変更時

支払い方法、利用明細の照会、各種登録情報の変更手続き

IT・SaaS(BtoB)

年度末・半期末、組織改編時、大型アップデート・バージョンリリース時

契約更新・ライセンス増減の手続き、アカウント発行・権限変更、仕様変更に伴う操作方法確認、不具合報告

保険

年末調整時期(10~11月)、年度末

控除証明書再発行、契約更新・変更

特に3~4月は、引っ越しや新生活に伴う手続きが増えるため、多くの業界で問い合わせが集中します。年末年始やセール、料金改定、災害発生時にも入電が増えやすくなります。

また、電力会社などのインフラ系コールセンターでは、引っ越しシーズンに加え、電気使用量が増える夏・冬や、停電が発生する災害時も繁忙期となりやすいなど、業界特有の繁忙期も存在します。

コールセンターで繁忙期対策を行わないリスク

コールセンターで繁忙期対策を行わないと、顧客満足度の低下や業務ミスの増加、オペレータの負担増大など、コールセンター運営全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

  • 応答率の低下とクレームの増加
  • 応答品質の低下
  • オペレータの負担増大と離職

応答率の低下とクレームの増加

繁忙期対策を怠ることでピーク時に入電が集中すると、応答率の低下やクレームの増加につながります。

待ち呼やあふれ呼が増加するリスクが高まり、限られた人員で多くの問い合わせに対応しなければならなくなるためです。

例えば、待ち呼やあふれ呼が増えると、顧客が接続前に電話を切る「放棄呼」が発生しやすくなります。また、長時間待たされたことへの不満がクレームへ発展したり、企業への信頼低下や解約、他社への乗り換えにつながったりする可能性もあります。

このように、繁忙期における応答率の低下は、顧客満足度や企業の売上・ブランドイメージにも影響を及ぼすため、事前の体制整備が重要です。

応答品質の低下

応答品質の低下も繁忙期対策を行わないことのリスクの一つです。


入電が集中すると、オペレータが一件一件の対応を急がなければならず、確認や情報共有が不十分になりやすいためです。


例えば、顧客情報の聞き取りミスや折り返し連絡の漏れ、同じ顧客に複数のオペレータが対応する二重対応などが発生する可能性があります。


このようなミスを防ぐためにも、繁忙期を想定した対応ルールや情報共有の仕組みを事前に整えておくことが重要です。

オペレータの負担増大と離職

繁忙期に十分な対策を行わないと、オペレータの負担が増大し、離職につながる可能性があります。

入電数やクレーム対応が増えることで、精神的・身体的な負担が大きくなり、残業も発生しやすくなるためです。

例えば、対応件数の増加や長時間労働によってストレスが蓄積すると、モチベーションの低下や体調不良を招き、離職につながることがあります。

離職によって人手不足がさらに深刻化する悪循環を防ぐためにも、繁忙期を見据えた人員配置や業務負担の軽減策を事前に整えておくことが重要です。

コールセンターで繁忙期前に行うべき対策の進め方

繁忙期には、シフト調整や一時的な増員、BPOへの委託が有効な場合もあります。ただし、採用・教育に時間がかかる業務や、毎年繰り返し大量の定型問い合わせが発生する業務では、人員を増やすだけではコストや運用負荷が大きくなることがあります。


そのため、人員配置の見直しと、FAQ・IVR・ボイスボットなどを適材適所で活用することが重要です。本章では、増員に頼らずに繁忙期を乗り切る4つのステップを解説します。

  1. 過去の入電データ・傾向を分析する
  2. 問い合わせを分類する
  3. 定型的な問い合わせを自動化する
  4. 事前アナウンスやWeb上の案内(FAQ)を強化する

手順1:過去の入電データ・傾向を分析する

繁忙期対策の第一歩は、入電の発生時期やピークを正確に把握することです。


勘や経験則に頼るのではなく、過去のACD(自動着信分配)データやCRMの対応履歴を分析し、月別・曜日別・時間帯別の呼数推移を明確にします。


また、問い合わせ内容の傾向を把握し、「どの質問が全体の何%を占めるか」を可視化することで、シフト配置や自動化ツールの稼働スケジュールを緻密に計画できます。

手順2:問い合わせ内容を分類する

入電傾向を把握した後は、問い合わせ内容を「定型業務」と「非定型業務」に分類します。すべてをオペレータが対応する体制では、入電集中時に処理能力を超えやすくなります。分類を行うことで、「自動化すべき業務」と「人が対応すべき業務」の境界線が明確になります。

分類 問い合わせ内容の傾向 該当する業務例 主な対応手法

定型業務

手順が明確で判断を伴わない確認・照会がメイン。

件数が多く定常的に発生する。

・住所変更、名義変更の手続き

・料金照会、支払方法の変更

・引っ越しに伴う開栓・閉栓受付

・資料請求、営業時間案内


ボイスボット(音声AI)

チャットボット

FAQでの自動化


非定型業務

顧客ごとの個別事情が複雑

高度な知識や柔軟な判断が必要な対応がメイン。

感情的な配慮(クレーム対応等)を伴う。


・契約条件に関する個別相談

・例外的な解約相談

・事故・不具合・障害に関する詳細な相談

・料金未払い等の個別調整

・クレーム対応


熟練オペレータによる丁寧な電話対応

このように仕分けを行い、「定型業務」を自動化の対象として抽出することが繁忙期対策の鍵となります。ただし、契約内容や本人確認の条件によっては有人対応が必要な場合もあるため、例外の場合を考慮した判断が重要です。

手順3:定型的な問い合わせを自動化する

住所変更や料金照会、営業時間の案内など、手順が決まっている問い合わせは、ボイスボットやチャットボットによる自動化を検討します。


定型業務を自動化することで、入電が集中した際にも複数の問い合わせを受け付けやすくなり、オペレータは個別判断や丁寧な説明が必要な業務へ集中できます。


ただし、本人確認が必要な手続きや例外的な相談については、有人対応へ切り替えられるように設計することが重要です。

手順4:事前アナウンスやWeb上の案内(FAQ)を強化する

そもそも入電数そのものを減らす取り組みも効果的です。顧客が電話をかける前にWeb上で疑問を自己解決できるよう、FAQページやサイト構成を見直します。


特に繁忙期に集中する問い合わせ(例:「引っ越し時の手続き」「年末年始の営業日」など)は、トップページや目立つ位置に掲載します。


また、メールマガジンや公式LINE、マイページなどを活用し、繁忙期前に手続きの分散を促すことで問い合わせの集中を防ぎ、対応負荷を軽減できます。

コールセンターの繁忙期を乗り切る運用ポイント

事前準備を整えた上で繁忙期を迎えた後は、日々の状況変化に応じた柔軟なリアルタイム運用が求められます。繁忙期中の現場を円滑に回すための5つの運用ポイントを解説します。

  • 入電状況をリアルタイムでモニタリングする
  • 入電状況に応じてシフトや対応チャネルを柔軟に調整する
  • あふれ呼や折り返し予約を適切に管理・消化する
  • 現場の声や応対履歴をもとにFAQやシナリオを随時更新する
  • オペレータのメンタルケアと業務のサポートを徹底する

入電状況をリアルタイムでモニタリングする

繁忙期中は、リアルタイムで呼数や応答率、待ち時間などの指標を監視する体制が不可欠です。


事前に予測していたピーク時間帯と実際の入電傾向にズレがないかを日々確認することで、急な入電増加にも早期に対処しやすくなります。

入電状況に応じてシフトや対応チャネルを柔軟に調整する

リアルタイムの入電状況に基づき、当日や週単位での柔軟なリソース調整を行います。


電話窓口が逼迫している場合は、チャットやメール対応のスタッフを一時的に電話へ回したり、逆にWebフォームへの誘導を強めたりするなど、チャネル間の負荷を平準化させる運用が効果的です。

あふれ呼や折り返し予約を適切に管理・消化する

オペレータや回線の処理能力を超え、すぐにつながらない入電(あふれ呼)に対しては、自動音声で折り返し予約を受け付け、入電の波が落ち着いたタイミングで順次アプローチします。


放置による切断を防ぎ、後から確実に対応する仕組みを回すことで、顧客の不満や機会損失を抑えやすくなります。


そもそもあふれ呼とは何かや、あふれ呼を減らすための具体的な対策について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
参考:あふれ呼とは?原因・影響・今すぐできる対策をわかりやすく解説

現場の声や応対履歴をもとにFAQやシナリオを随時更新する

現場の声や応対履歴をもとに、検証の上でFAQやボイスボットのシナリオを計画的に更新します。


繁忙期中に発生した新たな問い合わせパターンや、顧客がわかりにくさを感じているポイントなどを把握し、期間中であってもナレッジをアップデートし続けることで、自動化による解決率をさらに高めていくことができます。

オペレータのメンタルケアと業務のサポートを徹底する

呼数が増加しストレスが高まりやすい繁忙期は、現場スタッフへの手厚いフォローが欠かせません。


管理者がこまめな声かけを行ったり、難易度の高いクレーム対応を迅速に引き継いだりするサポート体制を明確にしておくことで、オペレータの精神的負担を軽減し、離職やパフォーマンス低下を防ぐ効果が期待できます。

繁忙期対策ツール選定時のチェックポイント

繁忙期の呼数増加を乗り切るために、自動化・効率化ツール(ボイスボットやチャットボットなど)を導入する企業が増えています。しかし、機能の多さだけで選んでしまうと「現場に定着しなかった」「コストばかりかかって効果が出なかった」といった失敗に陥ることもあります。


ここでは、繁忙期対策ツールを選ぶ際に確認したい5つのポイントを紹介します。

チェック項目 確認すべきポイント

対話品質(自然さ)

ロボット感が強すぎず、顧客にストレスを与えずにスムーズな対話ができるか

シナリオ更新の容易さ

外部ベンダ頼みにならず、現場主導(ノーコード等)で即座に設定変更できるか

対応可能時間・同時対応数

夜間・休日を含む対応可能時間や、繁忙期に受け付けられる同時通話数が自社の要件を満たしているか

有人対応との連携

AIで完結できない問い合わせを、必要に応じてオペレータへスムーズに引き継げるか

既存システムとの連携

CRM・CTI・基幹システムなどと連携し、受付から情報登録まで効率化できるか

改善・運用のしやすさ

FAQやシナリオ、ナレッジを柔軟に変更でき、現場で継続的に見直し・改善できるか

導入・運用のサポート

繁忙期前の短期間でスムーズに構築し、運用定着まで伴走してくれるか

このようなポイントを押さえ、自社の課題解決に適したツールを選定することが重要です。また、デモや無料トライアルを活用して操作性や使いやすさを事前に確認することで、現場に定着しやすいツールを見極められます。

コールセンターの受電業務を効率化できるAIボイスボットについてはこちらの記事で解説していますので、詳しく知りたい方は参考にしてください。

参考:ボイスボットとは?IVR・生成AIとの違いをコールセンター向けに解説

AIボイスボットを用いたコールセンターの繁忙期対策の事例

ここでは、実際にAIボイスボット「commubo」を活用して繁忙期のコールセンター体制を強化し、オペレータ業務の効率化を実現した日本海ガス株式会社様の事例を紹介します。

企業名 日本海ガス株式会社様

業態

エネルギー(都市ガス・LPガス等)供給事業

背景

年間約6万件の呼量と約8,000件のWeb受付を8名で対応しており、顧客の自己解決促進とオペレータの負荷軽減のための施策を検討していた。また、既存のクラウド型CTI「BIZTEL」と連携でき、自社でシナリオを柔軟に構築・改善できるボイスボットの導入を検討していた。

ボイスボットの導入内容

AIボイスボット「commubo」を導入し、ガスの使用開始(開栓)受付業務をスモールスタートで自動化。


既存の電話システム(BIZTEL)と連携させることでスムーズな着信振り分けを実現し、自社で柔軟にシナリオをカスタマイズできる体制を構築した。


導入効果

・席数減少にもかかわらず応答率を維持

・繁忙期の呼量増加にも対応可能な体制を実現

・DX推進部門と現場が連携し、スピーディーなシナリオ改善・修正体制を確立

このように、ボイスボットと既存の電話システム(CTI)や顧客管理システム(CRM)を連携させ、オペレータへのスムーズな引き継ぎ体制を構築することで、繁忙期の混雑緩和とオペレータの負荷軽減を両立できる場合があります。
参考:[事例] 日本海ガス株式会社様|コールセンター体制強化で経営課題解決に貢献、ポイントはシナリオのカスタマイズ性・BIZTEL連携・スピード感

コールセンターの繁忙期対策ならAIボイスボット「commubo」

コールセンターの繁忙期を乗り切るためには、一時的な人員増員に頼るのではなく、仕組みの改善などを活用して電話対応の効率化や自動化を組み合わせることが重要です。

自然会話AIボイスボット「commubo(コミュボ)」は、AIによる自然な対話で電話対応の自動化を実現するボイスボットです。繁忙期に頻発する「あふれ呼」の一次受付や、住所変更・料金確認といった定型的な問い合わせ対応を24時間365日自動で処理することができます。

専門知識を必要としないノーコード設計のため、急な入電増加や案内内容の変更が発生した場合でも、現場主導でスムーズに会話シナリオの作成・改定が可能です。定型対応をcommuboへ任せることでオペレータの負荷を軽減し、手厚いサポートが必要な問い合わせ業務へリソースを集中させることが可能になります。

コールセンターの繁忙期対策や電話対応業務の効率化・応答率の向上を検討する際は、ぜひソフトフロントジャパンまでお気軽にお問い合わせください。

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commuboラボとは?

AIを活用した業務効率化×顧客満足向上を研究するメディアです。
今まで400社以上に電話応対自動化ソリューションを提供してきたソフトフロントが、自動化の考え方や、ボイスボット活用のコツ、お客様の活用事例、AI活用のトレンドなどをご紹介し、企業の生産性向上だけでなく、その先のお客様の顧客体験(CX)向上に役立つ情報を提供していきます。

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