ITサービス 情報登録リマインドコール アウトバウンド

AI推進室と事業部が連携し、3ヶ月で本運用へ。
架電時間の短縮とユーザーアクション数の7%増加を実現

株式会社メドレーAI推進室の澤渡美沙子様と伊藤優樹様がMEDLEYロゴの前で並んで立っている写真です

株式会社メドレー 様

  • 業種ITサービス
  • 事業内容人材プラットフォーム事業、医療プラットフォーム事業
  • 導入業務情報登録リマインドコール
  • 導入目的事業拡大に伴う架電量増加への対応
ご対応者様 AI推進室 室長 澤渡美沙子様
AI推進室 AIBPRチーム 伊藤優樹様
(2026年6月時点)

導入前の課題

  • 事業拡大に伴い、サービス利用者が増加、リマインドコール対象件数が増加
  • 人手で対応が追い付かず、全対象に架電しきれない状況に
  • 人材増強を検討も、教育に時間がかかることを踏まえ、ボイスボットを検討
  • 将来的なインバウンド利用も含め、スピーディに業務改善・拡張できるツールを希望

導入効果

  • リマインドによるアクション数が約7%増加
  • 数時間かかっていた架電業務を数十分へ短縮
  • 架電対象を拡大し、これまで対応できなかった顧客へのアプローチを実現
  • 架電業務の工数が削減されたことで、他の業務へのリソース配分が可能に
  • AI推進室と事業部が連携した継続的な改善体制を構築


数時間→数十分
架電業務の所要時間
約7%増
ユーザーアクション数
有人対応比
3ヶ月
本運用までの期間

サービス利用を促進するリマインドコールを、AIによって自動化

Q. まずはお二人の担当分野について教えてください。

澤渡様 私たちはAI推進室に所属しており、AIを活用した社内の業務改革(BPR)を行っています。 事業部と連携をとり、課題のヒアリングから、課題に対するアプローチの検討・実行、実行後の効果測定まで担当しています。今までも、文章校閲、要約、文章作成サポートなど、様々なAI活用を推進してきました。

今回は人材プラットフォーム事業で提供している医療介護求人サイトジョブメドレーを運営するキャリアサポート部からの課題を受け、ボイスボット導入・運用体制構築に取り組んでいます。

Q. 自動化にあたり、どのような課題をお持ちでしたか?

澤渡様 キャリアサポート部は求人企業と求職者の両方の顧客窓口を務めています。 電話だけでなくメール、LINEなど様々なチャネルでサポートを行っていますが、電話チャネルにおける業務時間には多くの工数が毎月発生しています。

電話によるサポートは、問い合わせ受付だけでなく、求人サイトの各種確認・情報登録を促進するリマインドコールも定期的に実施しています。
昨今では事業が拡大し、利用者の増加に伴い、リマインドコールの件数も増加していました。人手で対応できる件数には限界があり、本来は連絡したい対象に架電しきれない状況が生まれていました。
人員増強も選択肢の一つでしたが、人材教育には時間がかかることもあり、AIを活用した自動化の検討に至っています。

POINT

サービス利用者の増加に伴いリマインドコールの対応が追い付かず、AI活用による自動化検討に至った。

Q. 他のチャネルも活用されている中、電話でのリマインドをなくすという選択肢もあったのでしょうか?

澤渡様 ジョブメドレーは成果報酬型のビジネスのため、サイトの利用促進が事業成果に影響します。
メールやLINEだと通知が見逃されることも多く、確実に情報を伝えるためには電話でのリマインドは欠かせない業務として認識しています。

自社主導で改善できる自由度・拡張性を評価し、commuboを採用

Q. 架電の自動化にあたり、なぜオートコールではなく、ボイスボットを検討したのでしょうか?

澤渡様 導入にあたり、リマインドコールの架電自動化だけでなく、中長期的にはインバウンド・アウトバウンド双方の電話対応や、定型的な案内だけでなく対話を伴う業務への活用まで見据えていました。
オートコールでは架電のみが自動化範囲となり、対話の方法もプッシュボタンのみですが、ボイスボットならインバウンドもアウトバウンドも実施でき、音声による対話ができるため、将来的な活用範囲を見据えてボイスボットの検討に進んでいます。

Q. ボイスボット選定にあたり、他社と比較して評価したポイントは何でしたか?

澤渡様 弊社ではCTIとしてBIZTELを利用しており、この電話基盤との連携可否でベンダの絞り込みを行いました。 CTIとボイスボットが連携することで、オペレータが一つのツールでまとめて履歴の管理ができること、また有人転送時の連携がスムーズになり、外線転送費というランニングコストが削減できることは大きな強みです。

伊藤様 その上でさらに重視したのは、シナリオ構築・設計における自由度や拡張性です。
弊社の電話応対業務には様々なパターンがあり、リマインドコールだけでも、求人企業であれば応募の確認や、選考結果の登録、求職者であれば求人の確認や応募など、パターンは多岐にわたります。そのため、業務効果が確認できれば迅速にパターンを量産し、業務拡張したいと考えていました。
他社システムではシナリオ修正を都度ベンダに依頼する必要があり、スピード感を持って改善・業務拡張を進めづらいと感じていました。commuboは、ユーザーが柔軟にシナリオを編集でき、さらにインバウンドとアウトバウンド両方が対応可能と、求める要件を全て満たしていました。やりたい業務が構築できること、改善PDCAサイクルを自社主導で回せることを評価し、導入にいたっています。

POINT

リマインドコールだけでなく、将来的な業務拡張を踏まえ、BIZTELとの連携、シナリオ構築・設計における自由度や拡張性を評価してcommuboを導入。

株式会社メドレーAI推進室の澤渡様・伊藤様がノートPCを操作しながら対談している様子を撮影した写真です

AI推進室と事業部が連携し、3ヶ月で架電業務の安定運用を実現

Q. 導入後、どのように運用構築~PoC~本運用まで進めていきましたか?

澤渡様まず、自動化する業務の選定は、事業部にヒアリングを行い、「自動化して品質は保てるか」「件数は妥当か」「十分な効果が見込めるか」等の観点で自動化の優先順位を議論していきました。
最初の対象として選んだのが、求職者からの応募を確認していない求人企業へのリマインドコールです。架電件数が多い一方で、伝える内容が比較的定型化されており、自動化との相性が良いと判断しました。

commuboの導入前に、2ヶ月間PoCを行いました。commuboはユーザー自身がシナリオを構築できるツールのため、自分たちでシナリオを作りこみました。私たちが二人とも元エンジニアで、こういったツールにはなじみがあることもありましたが、ノーコードのUIで操作しやすく構築できました。
PoCの結果、業務成果・顧客の反応ともに問題ないことが確認できたため、そのまま5月から本運用として架電件数と業務を拡張して運用しています。

Q. PoC含め3ヶ月で本運用を開始されており、既に3つの業務をスタートされていますね。

伊藤様 現在は、情報更新のリマインドコールを中心に、3つのシナリオでの架電をボイスボットで実施しています。

BigQueryで自動抽出した架電リストをcommuboが一斉発信し、留守番電話にも案内する業務フロー図

架電対象は、BigQueryを活用し自動でリスト抽出しています。人が関わる作業は、リスト内容の確認と、commuboへのインポート作業だけです。

Q. AI推進室と事業部は、どのような役割分担でプロジェクトを進めたのでしょうか?

澤渡様 事業部の知見をもとにし、AI推進室が仕組み化をすることで、実運用に適したシナリオを短期間で構築できる体制を整えています。
そのため、先ほどお話した業務選定だけでなく、運用にも事業部の声が反映されています。

例えばシナリオ構築にあたっては、事業部が実際に使用しているトークスクリプトを参考にしていますし、事業部によるテストコールを経てから運用を開始しています。架電リストの抽出についても、条件から運用方法まで双方で協議し、事業部の業務に合わせた柔軟な運用を実現しています。

運用開始後は、毎週の定例ミーティングで継続的にシナリオを改善しています。 AI推進室からは運用状況の共有、事業部からは顧客の声のフィードバックを行い、それを元にしたスクリプト等の変更相談をするなど、改善サイクルが回っている実感があります。

この事業部側と推進側が両輪で回っている体制がうまく回っているのが、業務構築から成果が出るまでをスピーディに実現できた理由の一つであると思います。 事業部側も、新しいツール導入には積極的で、お互いが成果を出そうという前向きなモチベーションでおり、効果測定も日々意識をもって取り組んでいます。

POINT

事業部が課題を出し、AI推進室が仕組み化する分業制と、毎週改善に取り組む体制が、迅速な体制構築と成果につながった。

Q. スクリプト改善で応対完了率が1.5割改善されたと伺いました。どのような取り組みをされていますか。

伊藤様 ミーティングで出た課題への対策だけでなく、スクリプトのA/Bテストも積極的に実施しています。担当者の方へ漏れなく要件をお伝えするため、冒頭発話のスクリプトは成果を左右するものとして日々改善に取り組んでいます。
PoC期間中は求職者からの応募を確認していない企業へのリマインドコールを中心に改善に取り組みました。具体的に成果が出た取り組みとしては、簡潔に要件を先に伝える、冒頭に「未確認の応募が○件あります」など、注意を促すようなアナウンスを入れると、冒頭離脱を防ぎ応対完了率が向上するだけでなく、情報の更新率も向上することが分かりました。

commuboでは、この架電のA/Bテストが簡単に行えるので非常に助かっています。
属性に応じてスクリプトが分岐するようにシナリオを設定し、あとはインポートする架電リストにAかBかの属性項目を追加するだけなので、頻度高く改善サイクルが回せています。
こうしたテストも、ベンダへ依頼することなく自社で素早く反映できるため、高いスピードでサイクルを回せることも大きな強みとなっています。

架電リストにランダムな属性を付与しA/Bで異なるスクリプトを比較、完了率50%と35%を示す図解イラスト

スクリプトの改善にあたっては、ソフトフロントのカスタマーサクセスにも相談して助けていただきました。シナリオの編集方法に加え、ボイスボット運用における経験上のアドバイスもいただき、非常に頼りになりました。

架電業務の工数削減・効率化と、ユーザーアクション数7%増加の両方を実現

数時間かかっていた架電業務が数十分に

澤渡様 有人対応では同じ件数への架電を完了するまで数時間を要していましたが、ボイスボットでは数十分で架電完了。短時間で大量の架電を実施できるようになり、タイムリーなリマインドが可能になりました。 有人での架電業務が一部削減されたことにより、その他の人手が必要な業務にリソースを配分することができるようになりました。 今後の業務拡張に伴ってもさらなる削減効果が期待できます。

架電量が増え、対応できなかった顧客へのアプローチを実現。業務成果の指標であるアクション数を有人対応時より約7%増加

伊藤様 導入効果は工数削減だけではありません。リマインドによるユーザーのアクション数も、有人対応時よりも改善されているのは大きな成果です。
ボイスボット導入前は、架電件数の増加に対応しきれず、本来連絡したいすべての対象へ架電することができませんでしたが、ボイスボットによってこれまで対応できなかった顧客にもアプローチできるようになりました。
その結果、リマインド後のアクションの数として有人による架電時から約7%増加したという成果が出ています。目標値は有人時の成果と同程度以上としていたため、早々に目標をクリアすることができました。

また、対象件数が増加しても安定して運用を続けられるようになったことで、今後の事業拡大にも対応できる基盤づくりにつながっています。

POINT

「人より高い更新率」を目指すのではなく、「人で実現できない量を安定して実行する」ことで成果を最大化。 ボイスボットの特性を活かした運用で高い成果を実現。

ボイスボットへの拒否感はほぼゼロ、総成果でも有人運用を上回る結果に

澤渡様 導入前は、「ボイスボットでは顧客に受け入れてもらえないのではないか」という懸念もありましたが、実際はネガティブな反応はほぼなかったと事業部からは聞いています。

今後はインバウンド業務や他事業への拡大も視野、前後工程の自動化も

Q. 今後はどのような業務への展開を考えていますか?

澤渡様 キャリアサポート部には、今回自動化した業務以外にも電話対応を伴う業務が数多くあります。
今後は、より売上に影響が近い業務や、より複雑な対話が求められるインバウンド業務にも、ボイスボットを活用したいと考えています。生成AI型ボイスボットの進化によって、これまで自動化が難しかった業務にも活用が広がることを期待しています。
さらに、RPAによるリスト登録の自動化など、ボイスボット単体だけでなく、前後工程まで含めた業務全体の自動化をさらに進めていきたいと考えています。

今回の取り組みを出発点として、AIを活用した業務改革を継続的に推進し、事業成長を支える基盤づくりを進めていきたいと考えています。

まとめ

AI推進室と事業部が連携体制を築き、commuboを活用したボイスボット運用を3ヶ月で本格稼働させたことで、株式会社メドレー様は明確な成果を実現しました。
数時間かかっていた架電業務は数十分に短縮され、架電量の増加によって、ユーザーアクション数は有人対応時と比較して約7%増加しています。さらに、これまで人手では対応しきれなかった顧客層への架電も可能になり、事業拡大に耐えうる運用基盤を構築できた点も大きな成果です。
事業部とAI推進室が毎週改善サイクルを回す体制は、今後の業務拡張や他部署・他事業への展開においても重要な土台となっています。

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