ヘルスケア 健診予約変更・キャンセル受付 インバウンド

現場主導で受付フローを再設計。
変更・キャンセル受付の自動化により、繁忙期の応答率約10ポイント改善・約350時間/月(試算)の工数削減を実現

株式会社ベネフィット・ワンのcommubo導入事例で、インタビューに参加した担当者の集合写真

株式会社ベネフィット・ワン 様

  • 業種ヘルスケア事業
  • 事業内容健康診断の予約受付代行
  • 導入業務健康診断予約変更・キャンセル受付
  • 導入目的繁忙期の体制・応答率改善
ご対応者様 業務推進事業部 松山BPOセンター 健診グループ 山内良子様
(2026年5月時点、写真は担当グループメンバーと)

導入前の課題

  • 春・秋の繁忙期に電話が集中し、応答率が低下
  • 電話対応に追われ、健診機関への連絡や事務処理など後工程が滞留
  • 繁忙期ごとに短期スタッフの確保が必要で、教育コストも増加

導入効果

  • ボイスボットによる業務完了率85%を実現
  • 繁忙期の応答率が従来より約10ポイント改善し、より安定した受付体制を実現
  • 繁忙期には約350時間/月(試算)の工数削減につながり、オペレータの負荷軽減へ
  • 現場主体で運用できる体制を構築し、本運用開始後も大きな運用変更なく安定運用を継続


85%
ボイスボットの業務完了率
10ポイント改善
繁忙期応答率
約350時間
繁忙期の月工数削減

繁忙期の電話集中による応答率低下を改善するため、自動化の検討へ

Q. まずはご所属のグループの業務内容について教えてください。

山内様(以降同じ) 弊社では法人様向けの健診代行サービス「ハピルス健診」を提供しており、申込企業の従業員皆さまの健康診断の受付窓口を行っています。その中で私たち健診グループでは、ご利用者様の窓口として、健康診断予約の受付や変更・キャンセルの対応に加え、受付サイトの利用方法や健診機関に関する問い合わせなど、幅広く対応を行っています。

利用企業の全従業員が当サービスを通じて毎年健康診断を受診するため、予約・変更・問い合わせが集中します。電話対応だけでなくメール対応や事務処理も並行して行うため、限られた人員で業務全体を円滑に回す体制づくりが求められていました。

Q. ボイスボット導入前はどのような課題をお持ちでしたか?

健康診断予約受付は、予約受付が非常に集中する繁忙期があり、繁忙期と閑散期で呼量差が非常に大きい業務です。繁忙期の日中入電が集中する時は全員で電話の対応にあたります。

近年はそれでも応対が追い付かず、繁忙期の応答率は低下し、タイムリーにお電話で予約が受付できない状態が発生しておりました。健康診断は従業員全員が受診すべきもので、本来電話受付についてもお客様をお待たせしない受付体制を目指しているため、この状況には非常に危機感を感じていました。

さらに、対応しきれない電話が発生することでお客様をお待たせしてしまう悪循環に陥ってしまい、後工程である健診機関への連絡や報告処理は営業時間内に終えられず、センター全体の運営にも大きな影響を及ぼしていました。

Q.繁忙期の運営面で、特に苦労していたことはありますか?

繁閑差があるため継続的に人員を確保することが難しく、繁忙期には短期アルバイトや派遣スタッフを増員して対応をしています。そのため、毎繁忙期に採用活動と研修という、体制を構築するまでの時間とリソースが必要になっています。

さらに繁忙期の状況によっては、他部署に応援を要請するようなケースも発生しており、現場に大きな負担がかかる体制に限界を感じていました。

こうしたひっ迫した状況の中で、繁忙期でも安定した受付体制を早期に実現する手段として、ボイスボットの導入を検討することになりました。

POINT

繁忙期の呼量集中に応答率低下、現場負荷の増大だけでなく、人材確保や体制構築による管理負荷も発生し、繁忙期の体制構築が喫緊の課題だった。

音声認識と使い勝手の良さ、シナリオの自由度でcommuboを選定、現場主導で運用プロジェクトを推進

Q. commuboを選定するまでの過程と、選定した理由を教えてください

会社全体として業務の自動化を推奨する意向があったことと、同時期に別部門でもボイスボット導入の検討が進んでいたことから、部門横断型でボイスボットの検討が進みました。
ツール選定は、現場ヒアリングのうえで情報システムの担当が行い、導入後の運用管理は各部門の現場に引き継がれた流れです。

複数の製品を比較する中で、commuboは音声認識の品質に加え、管理画面の使いやすさや運用のしやすさを評価しました。また、各部門が様々な業務を自動化する予定であることから、シナリオの編集における自由度の高さや、インバウンド・アウトバウンドの双方に対応できる点も評価の一つでした。

Q. 運用は現場主導ということで、どのような体制でプロジェクトを進めましたか?

実際にプロジェクトを主導したのは、私を含めこういったシステム導入経験がほとんどない現場メンバー3名でした。もともとはシフト管理や人員配置など、日々のセンター運営周りを担当しており、アナログ運用からデジタル運用への移行に戸惑うことも多かったです。

そのため導入にあたっては、社内ミーティングとソフトフロントとの定例会をそれぞれ毎週実施し、現場で感じた課題を共有しながら、運用方法やシナリオを相談、ブラッシュアップしていきました。他グループにも意見を求めたり、ソフトフロントによる伴走支援も受けたりしながら、周りを巻き込んで稼働に向けた準備を進めました。
自動化に対する会社の理解と後押しがあったため、現場側で裁量を持って進められたと思います。
ソフトフロントには、シナリオ制作に柔軟に対応いただいたり、操作方法についても丁寧にレクチャーしてもらったりと、伴走してサポートいただき大変助かりました。

新規予約ではなく変更・キャンセル受付から着手。運用設計を見直し業務完了率85%を実現

Q. 現在commuboはどの業務を担当していますか?

健康診断の予約変更・キャンセル受付を行っています。予約済みの方に発行される予約番号や保険証番号、氏名や電話番号を聴取することで本人確認を行い、人の手を介さず受付業務が完了しています。

氏名は音声で聴取していますが、予約番号などは桁数が多いことからプッシュボタンを活用し、聴取精度を高めました。

commuboによる健康診断の予約変更受付フロー。予約番号をプッシュボタンで入力し、変更内容を音声で聴取

Q. 導入時にはどのような苦労がありましたか?

当初は問い合わせ件数の多い「新規予約受付」の自動化を目指していました。

予約受付は、フロー自体は定型的ではありますが、実際にボイスボットのシナリオへ落とし込んでみると、氏名、住所、健診機関名、コース名など、固有名詞の聴取項目が多く、想像以上に聴取が複雑な業務であることが分かりました。

ボイスボットはどのツールでも、音声認識精度は常に100%というわけにはいかないため、その上で自動化の範囲と運用フローを考える必要があります。

新規予約受付は呼量の割合が多く、自動化の希望が強かったのですが、フロー上どうしても様々な情報を正確に聴取し判定する必要性があります。聴取がうまくできないと、後続の人の確認作業や折り返し電話に結局時間がかかってしまうのは、本末転倒になってしまうと感じました。

このPoC期間の試行錯誤の中で、元々考えていた理想のフローをそぎ落とすことも必要だと思い、まずは予約変更・キャンセル受付の自動化に着手し、少しでも呼量を減らし人の工数を削減することに舵を切ることにしました。

Q. 課題をどのような工夫で乗り越えましたか?

予約変更・キャンセル受付は、前述の通り、受付時に発行する予約番号で予約情報を確認する運用へと変更しました。
番号だとユニークなIDとして確認作業もしやすく、またプッシュボタンによる応答もできるため、聴取精度が上がります。
予約番号は元々から存在していた番号ですが、予約完了時のご案内に見つけやすいように明記するなど、フロー前後の工程を調整することでボイスボット側のフローをスムーズにしました。

ほか、オペレータへの転送や折り返し電話を極力減らせるよう、注意事項を冒頭にアナウンスするなどスクリプト全体も見直しました。このように人の手を極力減らすことにこだわった結果、業務完了率は85%と高い数値を達成できました。

POINT

ボイスボットに業務を合わせるのではなく、人・システム・受付フロー全体を見直したことで、高い業務完了率を実現。

Q. 現在はどのような体制で運用していますか?

受電担当やアウトバウンド担当などと同様に、commuboの確認担当を立てて、当番制にして運用しています。担当者は固定せずローテーションとしているため、特定のメンバーに依存せず、誰でも運用できる体制を構築しました。
受付内容のダブルチェックは管理画面上で録音の聞き直しができるため、必要に応じて音声を確認した上で後続業務へ引き継ぐことで正確性も担保できています。 

導入当初は試行錯誤を重ねましたが、PoCの期間を長めに設けたこともあり、本運用開始後は大きな変更なく、現場のメンバーだけで安定して運用できるようになっています。現場のオペレータ側の理解も厚く、混乱せずにボイスボット運用を定着させることができたと思っています。

応答率約10ポイント改善、約350時間/月(試算)の工数削減を実現し、繁忙期の安定したセンター運営を構築

約350時間/月(試算)の工数削減を実現

変更・キャンセル受付を自動化したことで、繁忙期にはcommuboが1日あたり200〜300件の呼量を対応しています。変更・キャンセル受付1件あたりの平均対応時間を約5分として試算すると、繁忙期には約350時間/月(試算)の工数削減に値します。これはオペレータ約2.5名分に相当する対応件数です。

繁忙期の応答率が約10ポイント改善

変更・キャンセル受付を全てcommuboが対応するだけでなく、オペレータが新規予約の方にも対応が回るようになったため、結果として大幅な応答率向上につながりました。commuboを導入して初めての繁忙期は、応答率が従来より約10ポイント改善しています。以降の繁忙期はさらに応答率は改善する見込みです。 

同社では、健診受付はお客様が必要なタイミングで確実に受付できることが重要だと考えています。応答率が低下するとクレームも発生しやすくなるため、この改善はサービス品質の向上だけでなく、繁忙期でも安定した受付体制を維持する上で大きな成果となりました。

オペレータの負荷軽減と安定した受付体制につながった

導入効果は数値面だけではありません。繁忙期でも電話がつながりやすくなったことで、お客様からのクレーム発生を抑えられ、オペレータの心理的な負担も軽減されました。さらに、変更・キャンセル受付をcommuboが担うことで、業務負荷も軽減し、センター全体の運営にも余裕が生まれています。
本運用開始後は大きな運用変更を行うことなく、現場主体で安定した運用を継続できている点も、成果の一つと言えるでしょう。

POINT

大幅な応答率の改善と工数削減だけでなく、現場が混乱しないように運用フローを構築してきたことで、繁忙期でも安定した体制構築を実現。

Q. 今後どのような業務への活用を考えていますか?

現在は変更・キャンセル受付を中心に活用していますが、今後は福利厚生事業でのインバウンド業務への展開を検討しています。また、導入当初は難易度の高さから見送った新規予約受付についても、今回の運用で得られたノウハウを活かしながら、将来的な自動化を目指しています。

予約番号の活用や、セルフエディットページなどのcommuboのオプション活用の選択肢も含めると、運用フローの全体最適という観点からは、さらなる業務拡大の鍵になると考えています。こうした知見をもとに、今後もボイスボットの活用領域を広げ、より安定した受付体制の構築を進めていく予定です。

まとめ

健康診断予約受付は、繁忙期に電話が非常に集中し、人員増強だけでは応答率や業務負荷の改善に限界がありました。

ベネフィット・ワン様は、PoCを通じて業務を分析し、自動化が難しい新規予約受付ではなく、予約番号を活用できる変更・キャンセル受付から導入する方針へ転換。さらに、受付フローや案内方法まで含めて業務全体を見直すことで、業務完了率85%を実現しました。

その結果、繁忙期の応答率は約10ポイント改善し、約350時間/月(試算)の工数削減にもつながるなど、サービス品質と運営効率の双方を向上しています。ボイスボットの導入だけでなく、業務設計そのものを最適化することが、成果につながることを示す導入事例となっています。

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