取引先への納期確認リマインドコール
自社カスタマーサポート部門の自動化・効率化にcommuboを導入いただきました。
取引先への納期確認リマインドの架電業務で実用性を検証し、検証の結果、効果ありとご判断いただき、本格稼働へと至っています。
回答リードタイムを約5割短縮し「急ぎ回答がほしい」を達成
カスタマーサポート部門 CS企画チーム 網野 修也 様
カスタマーサポート部門 業務第1グループ 江 晶晶 様
(2025年6月時点)
導入企業名 | 株式会社MonotaRO様 |
業種 |
小売業(間接資材の通販業) |
導入業務 | 入荷予定日を過ぎている取引先への、納期確認リマインドコール |
導入目的 | カスタマーサポート自動化・効率化 ※今回の業務はPoCとして、人手不足により着手できていなかった業務を実施 |
Before
業務課題
- 同社は200席規模のコールセンターを運営するも、業績拡大により深刻化する人手不足への対応として、コールセンターの定型業務の効率化が急務となっていた。
- カスタマーサポートチームは、定型業務の自動化による生産性向上を目指し、ボイスボットによる自動化の検証を開始。第一段階として、以下の課題を持つ業務の改善に着手した。
・ 目的:出荷予定日を過ぎた取引先に対し、急ぎ納期の確認を取りたい- ・ 現状:メール連絡に加え、電話で追いかけ確認を取りたかったが、以下の理由から対応が後回しになっていた
- -電話以外の業務の優先度が高い
- -上記理由と関連し、電話応対スキルが少ない社員で構成されているチーム
- -対象件数は1日あたり最大100件と、日々一定の時間が必要となる
- ・ 問題:上記理由から、納期回答の入手に時間がかかっていた
Solution
解決策
ボイスボット選定にあたり複数サービスを比較検討する中で、導入にかかる費用を抑えられる点に魅力を感じcommuboを導入。
また、会話の流れやcommuboが案内する内容を、導入後に必要に応じて自社で手軽に変更できるという柔軟性も大きなポイントだった。他社のサービスでは変更に都度費用がかかるケースもあったため、追加費用なしで自分たちで柔軟に対応できる点は、当社の改善を推進する運用スタイルに合っていると判断した。
該当業務のPoC(概念実証)にあたり、以下の点を事前にチームで確認したうえで検証に進んだ。
【PoCの範囲】
・対象業務:「必須ではないが必要な業務」にあたるものを選定
・対象件数:全件ではなく、優先度が高い取引先に件数を絞って実施
【PoCに求めたもの】
・該当業務がもたらす効果(架電によって課題の解決が可能か)
・該当業務の架電意義(AIオペレーターの架電でも効果が出るか)
・PoCにおけるKPI(後述)
▼PoCでのKPI検証
元は「納期回答率」をKPIとして設定していた同社だが、PoC実施後、業務未実施の時よりも数値が改善されないことが発覚。
PoC途中でKPIを見直し、下記に変更
・納期回答のリードタイム
・納期当日回答率
本質的に解決したいのは「お客様をお待たせしたくない」(商品の入荷が遅れる=商品が欠品する可能性が高くなる)であること、そしてそのために「業者から“急ぎ”回答がほしい」ことを、PoC担当メンバーで再確認したうえで上記KPIの変更に至った。
PoC担当メンバーは、改善の観点、ボイスボット活用の観点、現場の視点を持ったメンバーで構成されており、3つの点がバランスよく議論されたこともPoCの適切な検証のポイントだったという。
▼KPI改善のためのシナリオ工夫
・シナリオの簡素化:架電先から情報を聴取することはせず、回答はメールへと誘導した
・冒頭離脱の改善:PoC初期は、ロボットの「お世話になっております」の声ですぐに電話を切る人が続出したため、最初に社名を名乗るよう変更
After
導入効果
→納期回答リードタイムが約5割短縮、当日の回答率は10%改善
●業務安定化:人的リソース有無の影響をなくし、適切な納期改善アプローチを実現
今後は、自動化による24時間365日対応のコールセンターを目指し、下記のような流れで拡張を進めていく予定。
●自動応対範囲の拡大
・まずは取引先との他応答業務への横展開
PoCで行ったリマインド関連を皮切りに進めていく予定
・次に購入者・ユーザーの応対へ拡大を目指す
●commuboの対応方法の拡大検討
・下記を達成するために、アナウンスのみのシナリオではなく、対話が必要なシナリオにも拡張
-架電業務(アウトバウンド)から受電業務(インバウンド)への活用拡大
-ボイスボット完結率の向上(有人対応や後工程を挟まず、ボイスボットのみで対応を簡潔)
・commuboを中心とした、生成AI等のツールを組み合わせた活用も検討