導入事例

電話応対業務自動化ソリューション

コンタクトセンター運営・DX化支援事業者 として長年commuboを導入いただいているディー・キュービック株式会社に話を伺いました。
自動化に伴う案件立ち上げのスピードアップだけでなく、提案内容の多様化など、commubo活用のBPOのメリットについてお話いただいています。

案件立ち上げスピードアップ、準備期間含め
約15日間で数千件のアウトバウンドコールを実現
導入事例 ディー・キュービック

営業本部 副本部長 兼 マーケティング部 部長 
長谷部 弘章 様

マーケティング部 ソリューショングループ グループ長 
矢上 和徳 様

(2024年6月時点)


導入企業名
ディー・キュービック株式会社 様
業種
コンタクトセンターを中心としたBPOサービス
事業内容
24時間365日対応のコンタクトセンターサービスを中心とした企業の課題解決ソリューションを提供
導入業務
電話応対業務全般
導入目的
電話応対業務の自動化

人間に近い音声・確認作業の効率・サポート体制を評価し、commuboを選択

●まずは、ボイスボットを導入しようと思った経緯を教えてください

コールセンター業界全体の問題でもありますが、人手不足の問題があり、それに伴い業務の効率化・省力化の必要性を何年も前から感じていました。コールセンター業界は繁閑の差が激しいため、長期的に人員を確保することが難しい一方で、繁忙期にはすぐに人が確保できず、「人がいる分しか電話(=案件)を受けられない」状態を打破したいと思っていました。

あとは音声データ活用の課題ですね。DX・CX(顧客体験)の重要性が高まる中、コールセンターはまさに顧客の“声”の情報は溜まっているのに、その利活用が出来ていない。なので、まずは音声データを簡単にテキスト化ができたら、その先の分析がしやすくなるだろうと考えていました。

上記の課題を踏まえ、私たちは2020年にコールセンター高度化のモデルづくりに取り組んでいました。当時新しい技術だった自動化に着目し、「音声コミュニケーションの自動化」の方法はないか探していたところ、commuboに出会ったんです。 当時音声認識を使った文字起こしのサービスは存在していましたが、コミュニケーションする観点のサービスは少なく、ボイスボットというカテゴリもまだ知られていない時期でした。

●そこから実際の導入に至ったポイントは何でしたか?

まず、音声が人間に近かったところですね。コンタクトセンター事業を行う立場からすると、温かみのある声がいいと思っていて、commuboは実際に音声を聞いてみて魅力を感じました。あとは音声パターンが複数あって選べるところ、男女が選べるだけでなく、明るい声や事務的でクールな声など、顧客の要望や業務内容によって選択・対応ができるのにも惹かれました。

あとは各種機能の充実ですね。メールの通知機能は、テキスト化した内容全文でなく、その中から必要な部分をピックアップして通知をすることもできます。例えば代表電話業務の場合、かけてきた方の名前・会社名・話したい相手・連絡先・要件などが整理され、該当者に届くように設定できます。
同じく録音再生機能も、管理画面上で必要な部分を抜粋して聞き取りができます。音声認識の精度は100%ではない、というのは理解していたので、いかに確認作業を効率化できるかを模索していたんですが、これらの機能は確認の手間が多いに省けます。
ほかにも、SMS送信機能やAPI連携など様々な機能があり、幅広い業務に対応できる期待がありました。

通話履歴
通話履歴画面のサンプル

あとは、ソフトフロントのサポート体制や柔軟性も、大きい評価ポイントでした。私たちをパートナーとして見てくださり、やりたいことを「一緒に実現しましょう」という姿勢を受け、一緒にやっていけそうだなと感じましたね。
これは今でもそうで、製品仕様に対する要望は受け付けないスタンスの会社もあると思いますが、ソフトフロントは改善要望に耳を傾け、実際に改善につなげてくれることもあり、一緒にやっていける安心感にもつながっています。

約15日間で数千件のアウトバウンドコール、
案件立ち上げスピードアップや提案の幅拡大へ

●その後導入をしてみて、その成果はいかがでしたでしょうか。

まず案件立ち上げ時のスピードが違いますし、工数も削減されました。
これには、commuboの運用自走化に特化した製品特徴が大いに貢献してくれています。
事前準備として、今までは人材の教育、配置、指導が必要でしたが、commuboはシナリオ(トークスクリプト)を作るだけです。
コンタクトセンターは人手が必要なので、「案件に向けてオペレータを確保しなくてはならない」という抵抗感が常にあったんですが、それがなくなり、突発的な依頼にも対応が可能になったのは非常に大きいです。

次に規模の面ですね、アウトバウンドコールの短期大量発信が実現可能になりました。
「短期間で数千件のアウトバウンドコール」の引き合いがあった場合、今までは数百人の人材確保と教育で長いと2か月程度 かかることもありました。
さらに、数百人を採用して短期間のコール期間が終わったらすぐに雇用終了、というわけにもなかなかいきません。

これまでこういった案件はお引き受けするのは難しいと思っていましたが、commuboでは準備期間が15日程度に短縮され、人材確保の点も考慮する必要がありません。同じセリフで間違いなく話してくれる安心感もあるので、クオリティ面でも安心です。

あとは提案の幅も広がりました。人手確保の面で難しいとされていた案件(例:夜間・休日対応など)も、制限が解消され対応しやすくなっています。やはり夜や休日の業務は人が集まりづらいですし人材確保に時間もかかります。そういった人手に関する時間は自動化で大きく改善がされました。

コンタクトセンターだからこそ、人で対応するべきという意識もありましたが、実際にcommuboを使ってみて、ボイスボットで簡単にできる、思った以上にやれている実感が正直あります。

●「簡単にできる」というお話がありましたが、長年commuboを使い込んでいただいている貴社のご経験から見る、管理側の使い勝手はいかがでしょうか。

設定はノーコードで全てができ、プログラミング知識など高い技術を必要としないため、誰でも操作ができるのはありがたいです。
シナリオ(トークスクリプト)の設定も、ある程度の慣れは必要ですが、誰でもすぐにできるようになっています。
その理由の一つとして、GUIのわかりやすさ。シナリオ(トークスクリプト)を編集する時、編集画面で箱(ノード)を置いて、中身のテキストを入力して、線(経路指示)を繋げたらもうシナリオができてしまいます。

シナリオ編集画面サンプル

それに、ちょっとした手間でやりたいことができるところは、すごく気に入っています。使っていて飽きないというか、いまだに機能発見の驚きもありますね。自分の設定一つで簡単にアウトプットが変わるので、触りがいがあります。
例えばcommuboでは、発話のイントネーションや、言葉と言葉の間隔の調整ができますが、会社名の発音をよりリアルに近づける調整をするのが面白いです。会社名は最初に必ず名乗るものですし、お客様もこだわるところなので、努力のしがいがあります。
うまくはまると、本当に人が話すのと同じような発声になるので、そこは他のボイスボットとの違いを感じますね。

あとは、API連携の可能性を感じていて、これから活用していきたいです。お電話で登録番号を聴収して、データベースから情報をピックアップして・・、という使い方もありますが、外部システム側からcommuboのAPIを呼ぶ製品「commubo connect」が気になっています。
例えばスケジュール管理システムに組み込んで、「何時に電話して」と予約架電を依頼するとか、何かサービスに落とし込めると、こちらも業務の幅が広がって面白いと思っています。

●最後に、今後のcommuboを活用した展開など、お考えをお聞かせください。

顧客コミュニケーションにおいて、電話のチャネルは減っていくと言われていましたが、電話がなくなり、チャットに全て移行するのは不可能だと思っています。そのため引き続き電話応対のデジタル化は推進していくつもりです。

まずは、社内でもっとcommuboの活用を広げていきたいですね。
先ほどお伝えした通りcommuboは誰でもすぐ使えるようになると思うので、まずは扱えるメンバーを増やす。いまは主に2名で対応していますが、今後は5名くらいに増やしていきたいと思っています。
扱えるメンバーが増えると、社内利用を広げるチャンスにもなると思っていて、今までは新規案件でcommuboを扱うことが多かったですが、コンタクトセンター運用部門にも展開を広げていくと、もっと多くのお客様に電話応対自動化をご提案していけると考えています。